会社員として悲しくなる時

職場、会社内

私は長く会社員をしていますが、時々「悲しい、辛い」などと思うことがありました。よく見かける会社員の会社への不満として、『人間関係』、『将来の不安』、『給料が安い』などが常に上位にあると思いますが、このことは多くの会社員が同じ悩みを持っているという解釈が出来ると思います。言い方を変えると、これらは既に「悩み」ではなくて「現実」であり、会社員をしている間は避けられない課題なのかもしれません。

今回は私の経験を基に、会社員として悲しくなるケースを想定しておくことで心構えをし、精神的なダメージを最小限にしたいと考えて記述することにしました。しかし、私の考えではありますが、実はこれらは悲しいことではなくて、ある部分会社員をしていると発生する「含み損」的な存在だと思っています。なので、会社員の立場というメリットを考えれば、この程度のことは我慢するしかないと割り切ってしまって良いかもしれません。

意味を感じることが出来ない時

社内の会議

会議の参加依頼があったので参加したが、「この会議をしてどういった意味があるのか、どういう達成があるのか、全く不明であるし、この会議に到底意味があるとは思えない」等と思ってしまう会議に多くの時間を割く時、会社員の悲しさを感じるかもしれません。

会社で実施される全ての会議が悪いわけではありません。これは無能な社員がコーディネイトした会議の可能性が高いので、ある部分あきらめるしかないかもしれません。会議の目的や、その会議のゴールなど、会議の内容について説明が出来ない状態でスタートし、目指す方向性の中での議論がなく、何も結論がない状態で会議が終了してしまったものです。運が悪かったと思い、「今が最低な時期だからこれから良くなる」と、前向きな解釈をすると良いと思います。

上司の指示

ある資料づくりを命令されたが、「何のために必要なのか、意味のない仕事に思えてしまい、こんな事をしていても、少しもスキルが身につかない」と嘆いている時、悲しさを感じるかもしれません。

確かに、ご自身が欲しい、又は身につけたいスキルは大切なものです。しかし、そう言ったひとつのスキルを活かすために、スキルではないと考えられているもの、例えばこの様な『意味のない資料づくり』でも、パワーポイントやEXCELやWORDといったソフトを上手く使えるようになったり、「意味のない」ものを早く処理するという能力が備わったりして、その様な技能も実は十分にスキルのうちの一つになることを知っておいて下さい。要は「やって損はない」ということが会社内に結構あります。その時は気がつかないのですが、後からわかることがほとんどです。

外資系企業での本社のお偉いさんへの対応

外資系企業に勤務していると、本国の本社のマネージメントの方が日本法人に来社となると大変な時があります。先方からアジェンダが送られてきて、各部門から1時間程度の業務実績のプレゼンテーションを準備する内容だったりします。

その部門長が有能で、とっとと一人でパワーポイントによる資料をつくってくれるようだと部下たちは楽なのですが、無能な部門長だと大変なことになります。部門のキーマンを集めて、あの資料、この資料を準備してくれと部門内がパニック状態になってしまいます。

こういった時、資料づくりを依頼され、「何の意味があるんだろう」と疑問符が頭の中に出てしまった時、悲しさを感じるかもしれません。しかし、悲しむ必要はありません。ご自身が将来部門長になった時にご自身でプレゼンテーションの資料が準備できるようになりますし、パワーポイントの使い方や、資料のまとめ方なども学べる良い機会だと解釈すれば良いのです。また、ああなりたくないという反面教師を見ながら多くを学んでください。

決められた曜日、時間に拘束されてしまう

それぞれの業種や職種にもよると思いますが、必ず同じ時間に出社しなくても担当業務をこなせる、ということがあると思います。それなのに「なぜ会社に出社しなければならないかわからない」と考えてしまった時、悲しくなるかもしれません。

ひとつは、フレックス制を導入している会社に就職できれば良いのですが、やりたい仕事を優先して就職した会社がフレックス制を導入していないこともあります。結局は『考え方』で決まってしまうのですが、全員同じ行動 (決められた曜日、時間の出社) は、ひとつの組織としての一体感や連帯意識を求められていることが根底にあると思います。組織やチームの事情より、個人の事情を優先させたいという人は、残念ながら会社員という職業は難しいかと思います。

決められた曜日、時間の出社は、社内処理を円滑に進めるための協調性促進だと思っておくと良いと思います。同じ会社、同じ組織の一員という意識を高めるのです。慣れれば結構心地いいかと思います。

仕事ができる人が損をする

仕事ができる人に仕事が集中するから仕事量が増える。仕事ができるので難易度の高い仕事、面倒な仕事が多くなる。しかし、「給料はほとんど変わらない」と考えた時悲しくなってしまいます。

現時点はその様な状況かもしれませんが、必ず結果(給料、昇進)は後からついてきます。そして仕事のできる人は、やはり社内での立場が常に優位にあります。どんどん仕事をこなして、どんどん成長して下さい。ハングリーに過ごして損はしません。

しかし、35歳あたりで、ポジションが他の人と差がつかないようでしたら転職を検討して下さい。その会社はあなたを昇進させる気がないか、ポジションが頭打ち状態で昇進のチャンスが遅れる可能性が高いと考えます。

感情を抑える

会社にいると、感情を抑えることが多くあります。しかし、「自分はそうは思わないけど上司の指示だから」、「本当は意見をしたいところだけど面倒くさいから会議では黙っておく」などの様に、思うことを発言すること自体をあきらめてしまっている時、悲しくなってしまいます。

但し、これは会社員として重症な状態かもしれません。会社で感情を抑えることはしばしばですが、あきらめが先立ってしまって、もはやモチベーションが無くなってしまっている状態ですと何をしてもやりがいを感じないし、スキルを身につけることは難しいかと思います。転職を考えるとしても、この状態では難しいのではないでしょうか。

ご自身の中で、なぜこの様な状態が続いているのか自問自答してみて下さい。とにかく今のままでは良くありませんので、部署を変わると改善するのか、転職によって解決できるのか、解決策を検討して下さい。

それでも会社員が恵まれているところ

会社員をしているだけでも大変なことだと思います。しかし自営や起業に比べたら楽とは言いませんが、リスクが低く安定性があることは否定できません。

毎月安定した収入がある

成果があろうがなかろうが、毎月給料が支払われます。金額は安いのかもしれませんが安定的に収入があることは社会的信用にもつながります。よって銀行からローン融資も受けやすくなります。

仕事は分業化されている

会社員は、会社内で自分の担当業務だけに集中していれば良い。余計なことを考えず、ひたすら担当する仕事をしていれば良い。

責任を取る必要はない

会社が倒産したとしても、会社員は一時職を失うが、また就職すればよいが、経営者は全てを失う場合がある。

自営業との決定的な違い

  • 自営業は、自らが営業をして仕事を取って来なければなりません。会社員は、決まった時間に出社し、定時まで会社にいれば給料は支払われます。
  • 会社員は有給休暇を取ることが出来ます。自営であれば、1日休むことで収入に影響が出る可能性があります。
  • 厚生年金と健康保険を会社が半額負担してくれます。これは大きいです。また、自営ですと、厚生年金は無く、国民年金のみの場合になりますので老後の収入に大きな差がでます。老後の収入を上げようとすると、個人年金に入るしかないのですが、全てご自身での負担となります。自営は大変です。

会社員以外の生き方を考える

前記の様に、ある一定量の忍耐は必要かもしれませんが、会社員のメリットも沢山あります。でも、どうしても「会社員は嫌だ」という人は、起業や個人フリーランスを目指すのも良いと思いますが、退職していきなりというのは少しリスクが高いように思います。そこで、段階を追って起業やフリーランスを目指すのはどうかという私からの提案になります。

キャリア相談をしてみる

いちど転職から副業、現職の相談をしてみるのはどうでしょうか。

まずは副業から始めてみる

最近、会社員の経験を基にキャリアコンサルタントになる人がいます

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独立、フランチャイズ、副業

 最後に

  • 職業選択は自由です。やりたいことを仕事にした方が良いに決まっています。実は会社員をしていようがフリーランスをしていようが「ボーッ」としている時間はありません。職を得ながら、もがきながら最適な人生にしていただきたく思います
  • 何もしなければ何も起きません。何かすれば必ず何かが起きます。行動することは大切です。考えている間にとっとと行動することをお勧めします
  • 冒頭にも触れましたが、会社員の悩みというのは既に悩みではなくて、会社員の現実や実情なのかもしれません。そのため、悩むことを選択せず、受け入れてしまうことを考えた方がストレスは軽減するかもしれません。どうしても耐えられない場合は、転職や起業、独立などを検討しても良いと思います。また副業はストレス軽減の役に立つと思います

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