職場にいてなぜか不安になることがあります。私なりに私自身が過去に感じた不安を思い出して書き出してみます。私の実行した対応が参考になれば幸いです。
結論を先に言ってしまうと『人生とは各人の爪痕のようなもの』と考えています。ひとつひとつ毎日対処してきたことの積み重ねた累積が人生なのかと最近思うようになりました。
本当は、将来を想像して、夢見て、自分がこうなりたいと計画を立てて人生を作り上げていくやり方が理想かと思いますが、私はそれが出来ませんでした。
実際に不安になったこと
自分の将来が見えない
まだ若いころ、会社で直属の上司から指示されたことを毎日処理していたころ、「これやってどの様な貢献が出来ているのか」「これらを毎日処理していくと自分はいったいどうなるだろうか」「自分も係長や課長の様になれるのか」と、そんなことをモヤモヤ考えた時期がありました。会社に入社してまだ経験の浅いときに任される仕事ってその仕事の全体像が見えないので「こんなことしていて自分の将来はどうなるのか」という不安になっていたと思います。
当時の私の配属先は技術部でしたので、勤務時間中でしたが、時間が空いている時に技術専門書を入手して独学していました。社会人3年目くらいで毎日の実務では物足りなくなってきたころかもしれません。達成感を味わいたかったので専門書でより新しい知識(会社業務に関係している内容です)を身につけることで補っていたと思います。
私の内職? を見た上司がもう少しランクが上の仕事を任してくれたのを覚えています。この時はうれしかったです。今だったら「もっと任せてほしい」と直属の上司に相談しますが、当時の私はそれが出来ませんでした。
何を目指したらいいのかわからない
上司からの指示で仕事をしていたころは、今の仕事の次に指示される内容はわかりません。どんな指示が次に来るかわからない状態は私を不安にさせました。指示されることの内容と自分の志が一致しない場合を想定してしまい、あえてそういった事態を避けていたと思います。そして自分の意志で何かを志すと会社員として損をする気がしていました。会社員は常にニュートラルでいることが会社での平和を確保できると思っていました。
結局私の場合、若いころは何かを志し、目指す目標が欲しかったにもかかわらず、その志しと業務内容の不一致が怖くて何も考えないでいた結果、何を目指せば良いのかわからない状態がしばらく続きました。
ある時、今まで行ってきたスポット的な仕事同士が自分の中でつながったことがあって、その一連の流れのようなものが理解できたことがありました。あせって目指すものを決める必要はなく、そのうちいろいろと見えてくる気がしました。そしてこのやり方で行くことにしました。
どうも最近職場に馴染めない
30歳の時に勤めていた会社で少し昇進し、主任になりました。部下が2人です。生まれて初めて名刺に肩書がついて基本給も増え、うれしかったのを覚えています。
私はそれまで人間関係でトラブったこともなく、人間関係で憂鬱になったことはありませんでした。主任になって1年後あたりからでしょうか。私は自分のチームが担当する業務を少しでも改善しよう、会社に貢献しようと必死でした。しかし、どうも他チームや他部署も含め、私の『意欲』との温度差を感じるようになりました。「こんなやる気のない人達と一緒に働いていて良いのだろうか」と思うようになりました。
そう考えるようになると、急に職場が嫌いになっていきました。自分のいるところではないんじゃないか、転職をした方が良いのか、などと考えることが1年ほど続きました。
そういった私の状況を察していただいたのか、部長の上の本部長から直接声をかけられたので、正直な気持ちを話したところ、「人のことをいちいち気にするな。自分の成長だけを信じなさい」と言われ、「まあそうだな、人にイライラして自分がダメになるのも割に合わないな」と気持ちを切り替えることが出来ました。私の場合ですが、若いころは自分の正義感のようなものが前面に出てしまい、ついつい熱くなってしまうことがあったのですが、今振り返ると『これって自滅パターン』だったなと思います。
自分の天職を知りたい
私も実は悩んでいました。今の仕事でいいのだろうか? 自分にはもっと向いている仕事があるのではないか? このように考えてしまう人というのは「***になりたい、***をしたい」などの目標が明確でない人におこります。そもそも目標がある人はその目標が自分に不向きなんて考えませんからね。
今の仕事が普通にこなせている場合、それは天職かと思います。これが私のたどり着いた結論です。自分の目の前に偶然やってきた仕事に立ち向かい解決できたのであれば、それは天職です。他のことも同じようにこなせたら、それも天職です。天職はひとつでない場合もあります。
もし今の仕事がどうしても嫌な場合、それは天職でないかもしれません。部署を変えるか転職して対応して良いと思います。
不安な気持ちになってしまう人
失敗を恐れるタイプ
失敗を全く恐れない人がいるとしたら少し怖いです(笑) 失敗をしないために、少しでもリスクを減らすために、事前に想定できるすべてのリスクを書き出しそれぞれに対し回避する活動を計画して下さい。実行すれば失敗の確率は下がると思います。落ち着いて行動すれば大丈夫です。
たしかに若いうちは経験値が少ないために、その事前に想定できるリスクの数は十分でないかもしれません。ですが、そうして失敗を含め繰り返して経験値を増し成長をしていくわけです。その時のあなたの最善が失敗に対する反省を生み人は成長していきます。慌てないで大丈夫です。
まわりに気を使いすぎるタイプ
全くまわりに気を使わない人がいたら、これもまた少し怖いです(笑) 気を使うことは会社員として社会人として正しい行為です。ただし『過ぎる』のは良くないということです。まわりの反応を過度に気にする必要はないのです。上司はあなたを信頼してその業務担当を命じているのです。仕事を与えてくれたのは信頼の証です。
完璧主義タイプ
現実は事前に絵に描いていたことと一致することはまずありません。ご自身が仕事を解決する上でプロセスをイメージして進むことは素晴らしいのですが、若干の誤差を含めたイメージ像が良いかと思います。あまりシャープな線を引いてしまうと、そのズレの修正に神経をつかいネガティブな気持ちになっていきます。開始直後はわりとアバウトではじめて徐々に精度の高い線を描くと良いと思います。
保守的タイプ
基本に忠実というか、会社の規定を守ろうとするがあまり、自分を追い込む形になり、にっちもさっちも状態になってしまう人がいます。実は私がこのタイプかもしれません。
会社の決めごとは大切です。しかしルールーは全てを想定して制定されたものではありません。あくまでも基本的な道しるべなわけです。常識を逸脱するような行為はいけませんが、この部分はフレキシブルに行動して良いかと思います。少し迷ったら、社内の経験豊富な先輩や上司に相談しアドバイスをいただいたりするのはどうでしょうか。
最後に
- 悩んだり不安になったりする人は、そのこと自体が悪いのではありません。そのことによって学んで成長が約束されていますから悲観しないでください
- まったく悩まない人は成長も遅いかと思います
- 職場で不安になる要因は、職場での経験値が浅く、一方で気持ちだけは前進しようとしてしまうことで、このギャップが精神的な不安を呼ぶのかと思います。例えが悪いかもしれませんが自律神経失調症のようなものです
- 経験豊富な先輩や上司の方にアドバイスをいただくことを積極的に試みてはどうでしょうか
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