今回は私の知人で転職に失敗してしまったケースを3つ紹介したいと思います。それぞれの方は転職に一度は失敗はしましたが、現在は再就職し普通に会社員生活をおくっております。
失敗した転職
外資系企業から超日本企業に転職したケース
Aさんはアメリカの大学を卒業した方で英語堪能な方でした。Aさんは大学を卒業後、外資系企業ひとすじで勤務していました。Aさんが40歳のとき、突然勤めていた外資系企業(通信業界)がリストラをおこない、Aさんが所属していた部署が無くなってしまったため転職を余儀なくされました。
Aさんが入社を決めたのは日本企業の伝統的なメーカーでした。Aさんの英語力が買われ課長職として入社しました。しかしそのメーカーは新卒採用が中心で、中途採用はまずしない会社でした。たまたま欠員が出たため、急きょ中途採用をして補充をしたようです。
会社の中はというと、同族幹部で固められている同族企業でした。年功序列で典型的な日本企業でした。会議では参加者の活発な意見交換もなく、年長者だけがしゃべくりまくる奇妙なものでした。
結局、Aさんはその会社のカルチャーに馴染めず、8ヵ月後に外資系企業に転職しました。
学べること
会社カルチャーに馴染めないケースです。外資系企業から古くからある日本企業への転職と、誰が見てもカルチャーの違いは想定できるものです。外資系企業に長く勤めた人は、転職で日本企業に入社する場合、会社カルチャーを事前に確認しておくと良いと思います。
中小の同業他社に転職したケース
ある大手部品メーカーの営業を20年してきたBさん、会社方針に疑問を持つようになり転職を決意しました。会社規模は小さくなりますが経営判断のスピード感を期待し、同業他社の中小部品メーカーに転職しました。年収も上がり役職も部長で入社することになりました。
当初Bさん自身、同業他社への転職で業界も熟知していて、即戦力として問題ないと考えていました。しかし会社での売り上げに対するノルマが厳しく、期待されて入社したBさんにも厳しいノルマが与えられました。以前の大手部品メーカーなら、チーム内で手分けをしたり、いわゆる分業体制が整っていましたが、転職先の中小部品メーカーでは何から何まで自分で手配しなければいけない状態でした。連日の深夜までの就業で疲れ果てていました。
ある日、朝のいつもの時間に起床できませんでした。診断の結果「うつ病」であることがわかりました。結局Bさんは1年後に退職しましたが、現在は回復し、再就職をして元気に通勤しています。
学べること
転職前の会社が大手企業であったこと、その会社に20年間勤めていたことを考えると、Bさんの働き方や仕事のスタイルが固まっていたのではないかと推測します。転職先が中小企業でしたので、Bさんのスタイルとの相性が良くなかった可能性もあります。転職先に何を求めるのかは人それぞれ違うと思いますが、これは私の意見ですが、各個人の仕事スタイルはかなり重要項目で、歳をとるにつれて、このスタイルは段々固まってきます。言い方を変えるとフレキシビリティが劣ってくるになります。出来れば事前に「自分の仕事スタイルが受け入れてもらえそうか」間接的にでも確認しておいた方が良いと思います。
部品購入していた取引業者へ転職したケース
大手家電メーカーの資材調達部で15年間勤務していたCさん、会社での仕事に行き詰まりを感じていました。ある取引先の部品メーカーの営業の方に、ポロっと本音を話したところ、しばらくして「うちに来ませんか」という返事でした。いろいろ考えた結果、その取引先の部品メーカーに転職することになりました。
それまでの会社は自社ブランドのある家電メーカーでしたので、ビジネスのスケールが大きかったのは事実でした。しかし転職して入社した会社は部品メーカーなので、同じ資材調達の仕事でも前職と規模が違い、実は「しまった」と思ったようです。転職後に前職の良かったところに気がついたパターンです。結局3年後に別の会社に転職しました。
学べること
これは典型的な「今の会社を辞めたい」という気持ちが優先しておきる失敗です。今の会社を辞めることが出来ればどこでも良い、という訳ではないと思いますが、次の会社に何を求めるのか明確な目的を持つことは重要です。実際、入社して中に入ってみて初めてわかることはありますが、できるだけ事前の確認をして転職後のイメージをつけてから決断すると良いと思います。
最後に
- 転職によって次の会社に何を求めるのか明確にして行動すると良いです
- 次の会社のカルチャーや働き方の確認をできるだけして下さい
- やはり転職は慌てると良くない結果を招く可能性があります
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