サラリーマンとして出世欲はあるのに昇進しないと悩みます。不安な気持ちにもなりますし、もしかすると自分は会社で必要とされていないのではないかと考えてしまいます。サラリーマンにとって、この昇進は非常に重要な機会です。理由は給料に大きく関係するからです。年に一度の定期昇給とは別の、昇進とはサラリーマンにとって大きく昇給するチャンスなのです。
仕事を処理する能力が高ければ誰でも昇進するのかというと、それは違います。実務を処理する能力以外に、人の管理という別の能力が必要になってきます。実は、人の管理がいちばん難しいかもしれません。チームをまとめ上げるリーダーシップも求められます。
昇進しないとどうなるのか
給料が上がらない
日本では、年度のはじめに毎年給料が上がるのは一般的です。極端なベースアップはありませんが、とりあえず上がります。基本給の1%とか、3%みたいな感じです。ですがこれだけでは十分な給料とは言えないのではないでしょうか。まだ若いうちは良いのですが、家族があり、住宅の購入、子供の学費、等々となってくると収入を上げたいと考えるのは当然と言えます。ただ、年に一回の定期昇給では追いつかず、昇進に伴うベースアップが欲しいというのが正直なところです。
昇進なしで給料を上げていくことは難しいので、昇進がなければ、副業をしたりして収入を上げていくことを考えていかなければなりません。本業に影響が出ない副業で、それなりの収入になる副業に出会えれば良いのですが、副業自体は悪いことではないのですが、収入を上げることが目的の副業の場合、簡単なことではない気がします。
雑用係になってしまう
昇進していないと、仕事内容は今までと同じになります。上司から指示を受け、淡々と担当業務をこなす毎日になります。昇進しない状態ですから職位も変わらないことになります。その結果、仕事は雑用だけになってしまうことも想定され、これでは会社の仕事を通してスキルを磨き上げることが困難になっていくことが考えられます。日々、仕事を通してチャレンジをしながら成長したいところですから、ある程度の昇進がないと同じことを繰り返している毎日がそのまま続くことにもなります。
社内での立場は良くならない
昇進しない状態が長期間経つと、年下の後輩が上司になったり、仕事のできない年寄り扱いされたり、社内での立場は有利にはなりません。どちらかというと自分より年下の人が増えてくると、年下目線で、年上だというだけで『使いづらい』という感情を持たれてしまいます。これは日本特有なものかもしれません。欧米では、ご承知のように「さんづけ」なんてありません。ですから、年が上とか下はほとんど関係無いのですが、日本はここのところが変わっていないと思いますし、難しいところです。
ご自身の会社での勤務態度を振り返ってください
直属の上司との関係
基本的に直属の上司が、現在のあなたを査定する人ですから、この上司に嫌われていれば、昇進はまずありません。但し、大きく分けて2つのタイプの上司がいまして、ひとつは「能力が自分より優秀である部下」を評価する方と、「能力が自分より低く、言いなりになる部下」を高く評価する方になります。会社でよく、『部下は上司以上にならない』なんて聞きましたが、それは圧倒的に後者のタイプの上司が多いことになるのではないでしょうか。
自分より能力の高い部下を昇進させれば、将来自分自身がこの部下に潰される、と懸念でもしているのでしょうか。これはダメな上司の典型で、彼らの特徴は、言いなりになる、たまには説教が出来るようなダメ社員をかわいがってしまうことになります。部下の能力を伸ばすことより、自分の奴隷的な部下を望むため、そういったダメ上司に好かれると、能力的にそのダメ上司以上の人間にはなれない、という最悪な結果になるので注意して下さい。
皆さんの上司がどのタイプだか定かではありませんが、前者の「部下の能力を伸ばすこと」に注力してくれる良い上司なら、そのまま現在の上司との良好な関係を築けば良いと思います。しかし、後者の、ほとんどがそのケースの「部下をカバン持ち」程度にしか考えてくれない上司なら、2面性を持って接するしかありません。ひとつは、会社では部下として上司を支え、良い査定を得るように努力し、一方そのダメ上司を、判明教師として観察し、将来、ご自身が同じ立場になった時は、そのダメ上司と同じことをしないというものです。
運悪く、ダメ上司にあたってしまい、改善の兆しがない場合は、部署の変更か、転職を考えて良いかと思います。こちらとしては上司を選ぶことは出来ませんので、こうなると『運』というのも存在するのかもしれません。
同僚(先輩、後輩)との関係
職場で、チーム内で、良好な人間関係を築けているかどうか、とても大切なところです。残念ながら、人の好き嫌いが多い方は、チームワークで仕事をすることが困難と評価されてしまいます。その結果、昇進が遅れるか見送られてしまうことになります。
自主的にどれだけ行動しているのか
新入社員で入社したばかりは仕方ありませんが、もう学生ではありませんし、自主的に行動する姿勢は必要です。いつもボーっとして机に座り、指示がないと動かない社員がいたとしたら、この方は昇進するでしょうか? 自主的に、率先してできることは指示がなくても積極的に行動してみて下さい。
コミュニケーション能力について
協調性を含め、チームとして働くに見合う動きをしているかどうかは重要です。そのためにはコミュニケーションが円滑である必要があります。コミュニケーション力のある方は周りから見ていても気持ちのいいものです。コミュニケーション能力のひとつに、情報の伝達能力意外に、元気さ、明朗さ、活発さ、なども含まれています。こういった方がチーム内にいていただけると何となく事が上手く運ぶ感じがしてきます。
あなたに原因がない場合もあります
そもそもポジションがない
大手企業は、ある程度の配置転換や新規事業、ポジションを用意する環境が整っていると考えられますが、人の流動のない中小企業などで、そもそもポジションがなく、昇進させてもらえない場合があります。このケースは、ご自身でどうすることもできないので、転職、起業、独立、等を考えても良いかと思います。
勤務している会社の評価制度との相性
会社によっては、人事評価のプロセスや採点方法が明確になっていて、上司の感情が影響しないものになっている場合があるかと思います。それはそれである部分社員に対してフェアーかもしれませんが、人間は十人十色ですから、そういった評価制度や評価体制と相性が悪い場合も想定できます。人との相性でなく、会社固有の制度や体制との相性ということになります。この様な場合も、転職、起業、独立、等を検討しても良いかと思います。
会社独自の風習がある
例えば、女性で管理職の実績がないとか、特定の学歴がないと昇進しない等、昇進に対する暗黙の条件が存在する様な場合、どんなに頑張っても昇進が出来ないということになります。ある部分わかりやすいと言えばわかりやすいのですが、私なら転職を検討してしまいます。
最後に
- 昇進しないとどうなるのかを知った上で今後の人生計画を検討ください
- サラリーマンをしている以上、昇進と給料は比例します
- あなた自身がどんなに頑張っても昇進できないことが判明した時、転職、独立、起業、などを検討して良いと考えます
コメント