『こんな会社は危ない』みたいな記事を見たことがありますが、本当に危ないのでしょうか? それは従業員目線のしんどさであって、経営者や第三者目線では危なくないことも考えられます。私は下記のように考えます。
本当に危ないのか?
長時間労働
長時間労働とはどのくらいの労働時間を指しているのか不明ですが、過労死ライン月80時間以上の残業が続く場合は長時間労働と言えると思いますが、人によっては月40時間の残業でも長時間労働と位置付けるかもしれません。
この項目が危ない会社の特徴として挙げられるのは、そもそも長時間会社に拘束されることが嫌な人が増えていると解釈しています。会社が本当に楽しい場所なら長時間会社にいたいと思うはずです。
私はこう考えます。とりあえず残業代が支払われていることが前提で、もしかしたら優良企業の可能性があるかもしれない、になります。ひとつは長時間働かなくてはならないほど仕事があるからです。危ない会社は仕事がありません。二つ目は経営は最終的に数字なので、この程度の人員で、この程度の人件費(残業代含む)で、これだけの仕事量で利益率が**%で、と経営上の数字のバランスから会社として健全であるのなら、経営者として有能な社長の可能性もあります。
人手不足
長時間労働と重なる部分がありますが、人手不足という指摘のほとんどが従業員目線かと思います。きっと「もっと従業員がいれば我々が長時間労働にならない」という従業員の気持ちが込められている感じがします。
会社側としては「人を雇う」ということは必要なのですが、人を雇うということは雇用を継続していく必要があるので、安易に人を増やすことは会社経営上危険なことでもあります。仕事が常に十分にある場合は良いのですが、例えば景気や円相場に左右される職種や業界では、適切な従業員の数の割り出しが非常に困難な場合があります。会社としては、従業員が常に忙しく働いている状況が好ましいわけです。会社のリソースをフルに活用しているということになります。但し、これは従業員目線と相反しているかもしれません。
休日出勤
毎週休日出勤というのは問題のある会社ですが、職種によって休日出勤は仕方がないと考えます。但し、休日出勤を残業手当で払うのか、代休を与えるのか、その様なケアを従業員にしているのであれば問題はないと思います。
給料が上がらない
従業員の年齢にもよりますが、ある程度の職位(課長以上)になると、給料は実績ベースになりますので、成果がなければ昇給ゼロの場合があると思います。ただ在籍しているだけで永遠に給料が上がり続ける時代は終わっています。会社貢献度合いが少なければ給料があがる理由がありません。
20代や30代の社員の給料が全く上がらないというのは問題のある可能性があります。会社として若い従業員を育てていくことは、会社のひとつの社会的な役割でもあります。また若い従業員の生活水準を確保してあげるのも会社の役割りです。
採用がない
経営者が今の従業員数で十分と判断した場合は採用がありません。毎年採用する会社というと、大手企業があげられますが、大手企業の場合多くの定年退職者の補充が必要です。または離職者が多く出た会社は補充の人員が必要になります。業績が急激にあがり従業員が至急必要な場合も採用があります。急激にあがると急激に下がることもあるので注意して良いと思います。採用が毎年あるから優良企業という判断は少し早計かなと思います。
離職者もなく、経営も極端な伸びがなくても安定していれば、毎年の採用は必要ありません。また、IT関係の投資により充実した職場環境を構築すれば、業務が効率的に処理され従業員への負荷は減り、この場合は人の採用を見送っても良いかもしれません。
事業の柱がひとつしかない
事業が複数あれば安泰でしょうか? たしかに、ひとつこけたら全て失うわけですから、複数あればこけるリスクは減ることが考えられます。しかし、複数の事業を持つと、ある事業の不採算を抱えるリスクも出てきます。
私は事業がひとつであっても、安定的な受注が見込まれ、世の中の変化に対応することが可能な柔軟な組織で、無借金経営であったり、利益率が高い、などであれば事業がひとつだから危ないとは言えないと考えます。ただ、将来を見据えて新たな事業を展開していくことは間違ってはいません。
最後に
- 危ない会社かどうかは、実際に入社してみないとわからないことが多い
- 入社に迷ったら辞めた方が良いと思います
- ものごとが上手くいくときは、その過程がスムーズです。停滞しません
コメント